慢性胃炎

監修:
北海道大学大学院医学研究科
がん予防内科学講座 特任教授
浅香 正博 先生

放っておくと慢性胃炎、さらに萎縮性胃炎に!?

ピロリ菌には多くの場合、5歳以下で感染すると言われています。ピロリ菌に感染すると、胃に炎症を起こすことが確認されていますが、ほとんどの人は自覚症状がありません。

慢性胃炎(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎)

ピロリ菌が胃の粘膜に感染すると炎症が起こります。感染が長く続くと、胃粘膜の感染部位は広がっていき、最終的には胃粘膜全体に広がり慢性胃炎となります。この慢性胃炎をヘリコバクター・ピロリ感染胃炎と呼びます。
ヘリコバクター・ピロリ感染が胃潰瘍、十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎を引き起こし、その一部が胃がんに進行していきます。
また、ヘリコバクター・ピロリ感染は、お薬による「除菌療法」が成功すると改善します。

萎縮性胃炎

写真

胃液を分泌する細胞が減少します。

「慢性胃炎」が長期間続くと、胃の粘膜の胃液や胃酸などを分泌する組織が減少し、胃の粘膜がうすくやせてしまう「萎縮」が進み「萎縮性胃炎」という状態になります。「萎縮性胃炎」になると、胃液が十分に分泌されないため、食べ物が消化されにくく、食欲不振や、胃もたれの症状があらわれることがあります。


腸上皮化生(ちょうじょうひかせい)

萎縮がさらに進むと胃の粘膜は腸の粘膜のようになる「腸上皮化生」(ちょうじょうひかせい)という現象が起こることがあります。その仕組みはまだ明らかになっていませんが、腸上皮化生を起こした患者さんの一部には、胃がんになる人がいることが報告されています。

ピロリ菌感染の長期経過

ピロリ菌感染
コラム

〈ピロリ菌がいると胃が老化する〉

内視鏡でみると、人の胃は十人十色です。みずみずしい若い胃の方もいれば、非常に年をとった胃の方もいます。ピロリ菌に感染していない方は70歳であっても、20歳のままの胃粘膜であるのに対して、ピロリ菌に感染している方は、胃粘膜の老化現象がみられます。ピロリ菌感染者は、持続的な胃炎のため老化をきたしています。内視鏡検査で、ご自分の胃が若いかどうかをチェックしてみるのもいいかもしれません。



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